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2021年05月27日(木)

「溶接ヒューム」が特定化学物質(第2類物質)になりました

厚生労働省は、「溶接ヒューム」について、労働者に神経障害等の健康障害を及ぼすおそれがあることが明らかになったことから、労働安全衛生法施行令、特定化学物質障害予防規則(特化則)等を改正し、新たな告示を制定しました。
溶接ヒュームとは、金属アーク溶接等作業において、溶接により生じた蒸気が空気中で凝固した固体の粒子(粒径0.1~1㎛程度)のことで、人体への影響としては、発がん性、神経機能障害、呼吸器系障害が確認されています。

新たな規制への対応としては、
 (1)全体換気装置による換気
 (2)溶接ヒュームの測定、その結果に基づく呼吸用保護具の使用及びフィットテストの実施
 (3)特定化学物質作業主任者の選任
 (4)特殊健康診断の実施
などが求められます。

上記のうち(2)の溶接ヒュームの測定については、金属アーク溶接等作業を継続して行う屋内作業場において、新たな金属アーク溶接等作業の方法を採用しようとするとき、又は当該作業の方法を変更しようとするときは、あらかじめ、当該金属アーク溶接等作業に従事する労働者の身体に装着する試料採取機器(個人サンプラー)等を用いて行う測定により、空気中の溶接ヒュームの濃度を測定することが義務付けられています。
また、法令の改正後に求められる措置を確実に行うため、経過措置として、令和3年4月1日から令和4年3月31日までの間に、金属アーク溶接等作業を行う屋内作業場については個人サンプラーによる測定を必ず実施する必要があり、測定をご希望される場合は、下記のリンクよりお問い合わせください(カテゴリーは作業環境・室内空気をお選びください)。